■なぜ微量元素水がVOC・ホルムアルデヒドを大幅に減衰できるのか

 

 次に「W'PHIXZ-Able工法」施工後の測定結果を見てほしい。表1を見てみると、ホルムアルデヒドの減衰率は50~90%台を達成している。また、ホルムアルデヒド以外のトルエン・キシレン・エチルベンゼン、さらにはTVOC(VOC総量)についても、40~70%の減衰率を達成している(表2)。この結果は入居者はもとより、実験に立会った建築関係者からも想像以上であるとの高い支持を得た。

当社では、まず建材類の劣化現象を究明することから、その発生メカニズムの本質に迫っていった。木質系に関わらず、コンクリートや石材・タイルなどの建材類も、その内部に水(結合水)を含んでいる。本来、この建材内部の結合水は、時間とともにじっくりと蒸散していくべきものであるが、先述のように、建材類に使われる可塑剤、架橋剤、木材保存剤には多くの化学合成剤が含まれており、各剤の成分間で起きる化学物理反応によって、建材内部で酸化作用が促進され、内部崩壊が始まっている。この酸化現象こそが、建材内部で安定していた結合水の水分子(H2O)の水素結合が外れて生じる、オゾン寄りの性質(強い活性力を持つ)を持つオキシダントによる内部酸化現象である。そして、水から解離した揮発性の水素(H)が、建材内に存在するさまざまな化学物質を引き寄せながら、いっきに放散してくる現象、これがVOC類発生のメカニズムであるとの結論に至った。そこで、物質反応別に水素結合力の安定化に優れた、微量元素水(VOC液)を散布することによって、まず建材表面ですでに揮発化の放散方向(揮発化方向)にあるVOC・ホルムアルデヒドに対し、分解/放散を促進させる一方、建材内部で安定している成分についてはその合成力を高め、酸化作用を防ぎ、有害物質の発生を抑制する。そして、建材類の異なりにより考えられる物質反応から、4種類のVOC液によって、3段階の施工工程を踏むVOC対策施工法の開発に至った。

       
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